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2020/08/02 17:51
イタリアの建築物と聞いて思い浮かべる建物にピサの斜塔がある人も多いのではないでしょうか。
ピサの斜塔はドゥオモ広場にある大聖堂の鐘楼(しゅうろう)のことです。
このピサの斜塔があるドゥオモ広場は別名「奇跡の広場」とも呼ばれており、
1987年にはピサのドゥオモ広場として世界遺産にも登録されています。
この斜塔が建つピサは、あの「ガリレオ・ガリレイ」が生まれ育った場所でもあります。
ガリレオ・ガリレイ。皆さん一度は耳にしたことがあると思います。
近代科学の父とも称され、多くの発見や発明をしたことでも有名です。
そのガリレオとピサの斜塔にはいくつかの語り継がれる伝説があります。
その一つが、ガリレオが発見した「落下の法則」です。
大小重さの違う鉄球をこのピサの斜塔から落とし重さによって落下速度が変わらないことを証明したと言われています。
そしてもう一つが「地動説」と「宗教裁判」です。
ガリレオが唱えた地動説(地球は太陽のまわりを回っている)がキリスト教の考えに反しているとのことで、
宗教裁判にかけられその後一生を監視付きの邸宅で過ごしたようです。
今では考えられないようなエピソードですが、そんなことが実際にあったようです。
で、何がピサの斜塔と関係あるのかと言うと、
なんとガリレオの死後350年が経った1992年にローマ教皇がガリレオの地動説は正しかったとして、
ピサの斜塔の頂上でガリレオに謝罪したというのです。
この謝罪はごく最近の話しで、こうして歴史や伝説は語られていくことが分かりますね。
さて、このピサの斜塔。
なぜに、傾いているのでしょうか。
その理由はなんとも普通の理由で、地盤の弱さのようです。
1173年に着工し、まっすぐ建てるつもりが、10mぐらいの高さまで工事が進んだころに地盤が沈み傾き始めたそうです。
その後傾きを直しつつ建設を進めたものの、完全に直すことができないまま1372年に完成したとのことです。
傾きもびっくりですが、建設期間の方が驚きですね。
あのスペインの「サグラダ・ファミリア」ですら150年。
このピサの斜塔はそれを超える200年です。傾いたことが工期を遅らせたようですが、
それでもびっくりのなが~いなが~い期間多くの人の手によって建てられた、
伝説の建築物なのです。