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2020/07/30 16:09
ポンテヴェッキオ(Ponte Vecchio)と聞くと、
私などは大阪の有名なレストランを思い出します。
他にもこの名前を用いたショップなどが多くあるようです。
日本人でも聞き慣れた「ポンテヴェッキオ」は、
実はイタリアの有名な橋の名前なのです。
PONTEとは、イタリア語で「橋」という意味、
VECCHIOは、イタリア語で「古い」という意味で、
その名の通りイタリアの観光都市フィレンツェで最古の橋として知られています。
この橋はアルノ川という川に架かっています。
アルノ川に架かる橋は多く存在しますが、もちろんその中でも一番有名です。
なぜそんなに有名なのかと言いますと、
その歴史とその上に建つ幻想的な建物に理由があるようです。
この橋を語る上で欠かせないのが、
ルネサンス期のこの地域の支配者であるメディチ家一族です。
この橋の一番上の階層には、メディチ家の専用通路「ヴァザーリの回廊」というものがあります。
これは、1565年にメディチ家が建築家ヴァザーリに依頼して作ったもので、
執政所(現在のウフィッツィ美術館)と当時のメディチ家自宅であったピッティ宮殿を結んだ全長約1キロの通路なのです。
メディチ家のための出勤用通路的な役割だった訳です。
現在では宝飾品店が軒を連ねる橋としても有名ですが、
その現在の姿に変貌したのもメディチ家によるものと伝えられています。
ヴァザーリ回廊を作った当初は、
橋の上には食肉店が並んでいたそうです。
それを通勤する際に、上の廊下から見下ろしていたメディチ家のお方が、
景観が悪いと思ったのか、食肉店を全て撤去させ、宝飾店に変えたのが始まりだと言われています。
そんなこんなで貴族の廊下を最上部に兼ね備え、
橋の上では宝飾店が立ち並ぶという、何とも幻想的な橋に変貌していったのです。
この橋を捉えた貴重なアート写真も多数ございますので、
ヴェッキオ橋の歴史を感じながら眺めてみてください♪