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2021/06/01 11:47
世界遺産の数が世界1のイタリア☆
ということもあって、必然的に世界遺産登録されている建築物も数多くあるイタリア☆
その中でも、「斜めってる建物」というのは世界的にもかなり稀なんではないでしょうか。
その名も『ピサ』
英語で書くと Tower of Pisa
イタリア語で書くとComune di Pisa
PizzaではなくPisa。
あらためてこうやって見ると、本気で本当に、かなり傾いてます…
ちなみにこのピサの斜塔、塔のみが世界遺産登録されているわけではなく、
この斜塔が建つ、緑の芝生で覆われたピサのドゥオモ広場全体が
世界遺産に登録されています。
『ピサの斜塔』のプロフィール
- 建築期間:1173年~1372年
- 傾きスタート時期:建設直後(むしろ建築中)
- 最終傾斜角度:5.5度
- 改修工事期間:1990年~2001年
- 現在傾斜角度:約3.99度
- 今後の予定:今後280年は傾斜角度約3.99度を保つ予定
欠陥建築の偉業
プロフィールを見て頂いたらわかるように、
この「ピサの斜塔」
建て終わった後、竣工後に傾き始めたわけではないんです。
いわゆる経年劣化ではない衝撃の事実。
建設中に傾き始めたにもかかわらず、傾いたまま完成させてしまったのが1372年。
大切なことなので重ねて申し上げます。
傾いたまま、高さ58mの塔を完成させてしまった、というわけです…
199年かけて欠陥建築を完成!
なんだかここまで潔いと苦笑いと失笑越えて、
優しい気持ちで微笑んでしまいましたが…
私が現場にかかわる当事者だったら「おいっ!(激怒)」ってなってます(笑)
しかしそもそも傾いていたことが功を奏したのか否か、
1372年の完成から現在に至るまで
少なくとも4度の大きな地震を経験してきたにもかかわらず、
600年以上も倒れずに立ち続けてきたピサの斜塔。
普段、良い意味では使われない「斜に構える」ですが、
この案件に関しては「斜に構えた」ことが良かった稀有な事例。
「古いから、危ないから、壊してしまおう」ではなく、
今でも、傾いたままを残そうとしている、残しているその気概、想い。
そこに、現在(いま)も昔も変わらないイタリアの素晴らしさ、と
世界遺産が世界1多い理由がある気がします。
改修工事前の1953年に撮影されたので、
今となってはとても貴重な、5.5度 斜めっているピサの斜塔。
私たち生き物も、私たちを取り囲む環境も日々一刻と変わっていく世の中ですが、
あの時その時切り撮った写真の中は変わらないまま。
それって、この5.5度斜めってるピサの斜塔を今見ることが出来ない人間としては
とてもありがたく素敵なことだなって思うんです。
あなたにとって気になる1枚、大切な1枚を是非見つけてみてください☆
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